プレ戦プロジェクトでは、格差・不平等の政策的解決、そのためのデジタル技術の可能性（デジタル民主主義）などをテーマとしつつセミナー・シリーズを断続的に開催しております。

第7回のセミナーは、政治思想・政治理論をご専門とする国際基督教大学教養学部の木部尚志教授にご講演いただきます。自由民主主義を採る政治体制の下にあって、政治的平等をはじめとする政治的諸権利は当然のものとして考えられ、語られています。それらは欧州に端を発し、長い時間をかけた確立の歩みがあり、日本を含め多くの国々において憲法的に保障されています。しかし、われわれが捉えようとしている、近年における情報格差や経済格差の拡大、ポピュリズムにみられる社会的亀裂の顕在化などは「不平等」に連なる公共問題であり、まさしく政治的平等のあり方を社会に再考させる必要を生んでいます。現代社会において平等・不平等はどのように説明される必要があるのでしょうか。今回のセミナーでは、『平等の政治理論』の著作をお持ちである木部先生から話題をご提供いただき、平等・不平等の理論的観点から、現実の政治・政策、そして政策課題の解決に向けた行為について、どのように見つめてゆくことが望ましいのかを考えてまいります。

ご関心おありの方はぜひご参加ください。