DDPIプロジェクトでは、格差・不平等の政策的解決、そのためのデジタル技術の可能性（デジタル民主主義）などをテーマとしつつ、2022年度もセミナー・シリーズを断続的に開催してまいります。

第10回のセミナーは、環境社会学をご専門とする名古屋大学大学院環境学研究科准教授の青木聡子様にご講演いただきます。産業革命以降の人類は、エネルギー利用の爆発的増大とともに経済と科学技術を飛躍的に発展させ、豊かで便利な生活を享受するようになりました。しかし、この生活様式が地球全体の環境悪化の一因として捉えられており、今や将来にわたる地球の持続可能性が問われる時代となっています。持続可能性を考える際の枢要な論点が「世代内の公正」と「世代間の公正」です。同世代の人間同士に偏在する環境負荷やリスクの公正と不公正を考えるだけでは持続性確保には不十分で、同時に、過去・現在・未来という多世代における負荷・リスクを捉えることも必要と考えられるようになってきたためです。今回のセミナーでは、これら公正性の相克について議論をご展開の青木先生から話題をご提供いただき、公正・不公正に対する視座を考えてまいります。

ご関心おありの方はぜひご参加ください。